2021-03-18

有明ガーデンで震災の絵本を読んできました


3.13〜14、有明ガーデンで開催された「東日本大震災発災10年 一人ひとりが復興支援を考える」催し。

「震災の記憶・教訓の語り継ぎ」ということで、『はしれ、上へ! つなみてんでんこ』(ポプラ社)の絵本の読み語りと、お話をしてきました。

ショッピングモール内の吹き抜けの広い場所で、ショッピングの家族づれなど、多くの方が会場の椅子やソファに座ったり、立ち止まったりして聞いてくださいました。二日(計3回)あったので、読み応え・話し応えがありました。

講演やお話会はそれが目的で参加されますが、そうでない、何気なく通りかかった人が耳を澄ませてくれる、というのが、私としてはとても良いことだな... と思いました。これが小さなきっかけになって、震災のことを振り返ったり、家で家族と災害の備えについて話したり、そういう種まきのように感じました。

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会場では、宮城の南三陸町・ホテル観洋の伊藤さん(仕事中に震災を体験、その後の語り部活動への思いや防災士としての思いなど)のお話もあり、私もじっくり聴かせていただきました。お恥ずかしながら、私はどうしても釜石ピンポイントなので、ほかの東北沿岸部地域のことをよくわかっていないのです。私もぜひ南三陸へ行って、まず、伊藤さんの語り部のバスに乗車したいと思いました。

またパネルディスカッションもあり、当時イオンモール名取、そしてイオン気仙沼店で勤務中に災害に遭われたお二方の発災直後からお店再開までのリアルなお話を聞けたのも、貴重なひと時でした。災害は、場所も時間も選ばず起こります。どういう状況においても備えが大切なのはもちろんですが、実際はその後の対応、人々への声かけや協力、外からの声や要望などが、さらに重要になってきます。

「考えていないことは、できない(とっさに頭も体も動きにくい)」ーーこれは、この震災・長い取材を通じて私が学んだ大きなことでした。こうしてだれかの体験談を聞いておくことこそ、気軽にできつつ、とても大事なことなのです。

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今回の「震災の語り」は大きな催しの中の一つで、有明ガーデンではその他にも、震災から10年を経てのフォトコンテストや『アート村』アーティストによる東北応援絵画の展示、また屋外では山形の巨大鍋(直径2.3m!)が登場して、山形芋煮のおふるまいなどもありました。(牛肉たっぷりの里芋・甘辛しょうゆ味は、食べ応えバッチリで美味しかったー!)

10年は節目ではありますが、毎日が復興の日々でもあります。これからもいろいろな規模・いろいろな場所で、こういう催しが開催されることを願います。そして機会があれば(絵本の朗読やお話でもよかったら)、私も精一杯参加したいと思っています。

それが、数々の災害で亡くなられた方々、そのご家族や関わる方々が過ごしてきたこれまでの日々への、せめてもの「向き合い方」だと思うからです。

p.s.お写真を送ってくださったkusanoさん、ishiiさん、ありがとうございました。