しずかに咲く花 @ 釜石
今回、被災地へ行き(親類家族の住まう釜石中心)、港や防波堤、ガレキに埋まった町など、あちこちを見て回りました。写真も撮りました。天地逆になりつぶれた車の数々、ガレキの中に見える鍋やお茶碗、子どものおもちゃ、箪笥、時計、テレビなどの生活用品。高い木の上に引っかかった洋服やネクタイ、石灰がまかれた町中、潮のきつい臭い、壊れた家の前にぽつんと立てられた赤い旗(撤去を希望の意味)...実際この目で見ていても、信じられない光景でした。特に津波の後に火災が発生した地域の光景は、心に重い蓋がかぶせられてしまったような......阪神淡路大震災時の鷹取地区の被災状況が重なり、カメラを向けることができませんでした。
でも、東北はほんとうはすばらしいところなのです。空は高く、季節は春から夏に向かい山の木々も日ごとに色を変え、山菜も、海の幸も豊かで、人々はあったかい。悲惨な映像はテレビや新聞で十二分に観ているので、このHPではそれとはちがう、東北のよいところを少しでも知っていただきたいと思いました。
釜石の、少し内陸に入った沢沿いでみつけた花。楚々として美しかった...また子どもたちに会いに、復興していく町を見に、必ず出かけたいと思っています。
(被災地の状況や感じたことなど、今後は別コーナーを設けて少しずつ紹介していく予定です)
両石町の堤防 @ 釜石市
もう少し、地震と津波のことを。
両石町は、釜石市街と鵜住居地区の間にある集落。津波は想像を超える力で堤防を超え、引き、破壊していきました。堤防の先の、海に切り立った山(木々)を見ると、あるところまで緑色、その下が茶色になっています。これは、その高さまで津波が押し寄せたということ(なぎ倒されたり、海水に浸かって枯れた)。この堤防の内側にも、やはりたくさんの家がありました...。
今、海は青くおだやかで、高台からはるか沖を眺めている分には、津波のことなど容易に想像できないくらいです。でも足元には現実の風景。神戸のときと同様、この目で見、感じた以上....小学校の子ども達との交流や本を通じての関わりなど、自分の立場でできることを少しずつでもやっていきたいと考えています。
東北の山菜・シドケ @ 岩手
釜石滞在中は、被災した親戚の家(津波で流されたため、その後抽選で当たった雇用促進住宅)に寝泊まりさせてもらっていました。たいへんな時期なのに、わたしのご飯のことなども気づかってくれ、申し訳ない思いでした。
そんなある日の夕ご飯に、色の濃いお浸し風の青菜が。「これ、なあに?」「山菜で、シドケっていうんだよ」。しっかりした歯ごたえと、セリに似たちょっと渋めの大人の味。とってもおいしいー!
これがそのシドケ。釜石〜遠野間にある「道の駅/遠野 風の丘」で発見。山菜図鑑で調べたところ、「シドケ=モミジガサ。キク科の植物で、東北地方の代表的な山菜のひとつ。湿り気のあるところに多い....」。この時期は、ほかにワラビ、ゼンマイ、コゴミ、ギョウジャニンニク、ウルイなど、野山は山野草の宝庫。東北は海・山の幸ともに豊かなすばらしい場所なのです。今後、ぜひ多くの方々に東北へ出かけてほしいと願っています。
元気いっぱい @ 白山小
白山小学校では、2年生のお友達と、お昼の給食もごいっしょさせていただきました。久しぶりのコッペパン。おでん卵もおいしかった! (一日も早く、給食の体制も震災前の状態に戻ることを祈っています)
昼休みの校庭で、2年生をみーつけ! 外で走り回る子どもたちの姿、まぶしかったです。
超お気に入り 農作業道具
先日、買ってしまいました、この「押し切り」”豊作君”。刃渡り30cm、レバーを押し下げると、下についている刃がスライドして稲藁をザクザク。連休の2日間は、これで藁を40束ぐらい細かく切って、堆肥づくりに専念。いやー、切れる道具は気持ちいいー! 国産の刃なので、切れなくなったら研ぎのメンテナンス・サービス付き。やっぱり仕事は道具に尽きるか....。
稲の種まき
連休は、実家の稲の種まきと苗箱出し、そして畑の堆肥づくりで終わったような...。労働のおかげで筋肉モリモリ、ご飯がおいしい日々でした。
4日の種まきには兄の中学時代からのお友達も参加。家族も大勢そろって、単調な仕事もにぎやか&キビキビ。みんなで仕事ができるっていうのも、何でもないようだけれど幸せだな...。休憩時のお茶とみつ豆が、とびきりおいしく感じたのでした。(あ、わたし写真撮ってるだけ!?)
おばちゃんのイチゴ @吉見町
先日のイチゴの味が忘れられず、再び吉見町へ。吉見排水機場の近く、土手の手前のかわいい看板とミニハウスが小林農園さんの出店。
「こんにちはー」と入って行くと、おばちゃんが「はい、どうぞ」とイチゴのヘタを取って試食?させてくれます。一つ二つ三つ四つ....えーっ、こんなにいただいちゃっていいの!? と思うくらいの大サービス。やっぱりここのイチゴは甘さがちがう...!!
今シーズンは連休で終わり。「一番おいしいのは、最盛期の1月後半〜3月ごろだね。イチゴも大きいし甘みも違うよ」とのこと。来シーズンは脇目も振らず、おばちゃんのところへ行こう! たくさん買ったイチゴの半分はジャムに。来週、釜石で被災したいとこの家へのお土産に持って行く予定です。
アート!
昨日は諸々の用で表参道へ。行きにブラブラ。こんなディスプレイを見つけました。wow! 帰りは渋谷へ向かってテクテク。思わぬ出会いとお買い物、そしてちょっと欲張って上映が始まったばかりの映画「マーラー」を(大好きな「バクダット・カフェ」の監督ということで)。artな一日、充実。
書きたいテーマやいろんな企画、頭の中で考えるだけではなく、足で稼いで目で見て肌で感じて、とにかく吸収吸収。
目に映るものみんな美しくて
庭に出てはパシャ、畑に行ってはパシャ、空を見てはパシャパシャ、他所のお宅でごちそうになってもパシャパシャパシャ...カメラが放せないこのごろです。
昔、ある人に言われたことがあります。「物を見て、きれいだなとか、素敵だなと思って心に響いたら、その気持ちを持ちながらシャッターを押しなさい」と。「それをなんで美しいと思ったのか、何に心を動かされたのか、自分の心に確認しておくといいよ」とも。
普段そこまで思ってシャッターを押しているかと問われると返事に窮しますが、でも、思わず「わーっ、すてきー!」とつぶやきながら撮っているのは確か。中でもやっぱりnatureと人の笑顔、撮るのが好きです。