2022-09-27

『ヒロシマ 消えたかぞくのあしあと』の本

広島の本屋さんでは、この二冊を隣り合わせにおいてくださっていました。思わずそっと撫でてしまいました... わたしの大好きな、きょうだいの表紙写真です。涙が出そうでした

長い時間がかかって、この夏(7月後半)やっと、『ヒロシマ 消えたかぞくのあしあと』(ポプラ社)が完成。あっという間に2ヶ月がたってしまいました。

今回の『あしあと』は、2019年に出版した写真絵本『ヒロシマ  消えたかぞく』をより深めた内容です。絵本完成後に新たにわかった鈴木六郎さん一家の事実や、ヒロシマ での新しい出会い、そこから生まれた疑問や気づき、私自身が様々に動いたことなど、この数年にわたる軌跡を描いています。絵本で紹介しきれなかった六郎さん一家の写真も、たくさん載せています。

実は今年に入ってからもギリギリ4月中ばばまで原稿を書いていて(最後の取材は今年3月後半〜4月上旬)、その後は見直し修正、6月は校正作業や図版づくりに明け暮れ、約半年の間、ヒロシマ、そして六郎さん一家とびっちり向き合う日々でした。

8月初旬には、できたてほやほや、まだインクの香りがする本を持って取材でお世話になった方々をめぐり広島〜大阪へ。80代後半〜90代になる皆さんの健康状態をずっと気にかけていましたが、訪問時には新刊本を手渡しでき、それぞれの元気な笑顔を見ることができて心底ホッとしました。やっと終わった...。

 

実はこの間、7月21日「まさに今日、本が店頭に並ぶ!」という日の夕方、道でコケて大捻挫。

やっと普通に歩けるようになったところで広島〜大阪の旅。しかし灼熱の8月上旬、毎日歩き回って暑さバテ。

それもなんとか回復してきたころに、台所で沸騰した小鍋を倒して足をヤケド...

本づくりが終わってからも怒涛の日々でした。超おっちょこちょいは子どものころからですが、「ひとまず休養せぇ」ということなのかも...。

ね、六郎さん、きみちゃん...

 

そんなわけでここしばらくゆっくりし、いまはボツボツと稲刈り作業をしています。

秋の夜長、ぜひ『ヒロシマ   消えたかぞくのあしあと』を手に取っていただき、ヒロシマ に、そして平和やいのちについて思いを馳せていただければ幸いです。

こんな日、こんな時だからこそ...

六郎さん一家の写真を、本づくりの作業用にスキャン・プリントしたもの
 
大阪の能勢在住の辻靖隆さんには、少年時代(戦争中)の日記や絵をご協力いただきました。
一つ一つが時代を映し、ものがたり、貴重な記録になっています。
戦争が子どもたちのやわらかい心に、どうしのびこんでいったのか、
今の時代と照らし合わせて読んでほしいと思っています