『ヒロシマ 消えたかぞく』(写真絵本)

指田和  写真/鈴木六郎(2019年刊・ポプラ社)

太平洋戦争末期の1945年8月6日、広島に落とされた一発の原爆によって、多くの人々のいのちがうばわれました。市内の播磨屋町に住んでいた鈴木六郎さん一家は、六郎さん・フジエさん夫妻、そして英昭くん、公子ちゃん、護くん、昭子ちゃんの4人のお子さん全員が、原爆によって命を絶たれました。

親せきの家に預けられていたことで焼け残った、一家のアルバムやたくさんの写真。これらを編み直し、家族のアルバムのような一冊にまとめました。戦時中でも確かにあった、あたたかな暮らし、子どもたちの笑顔。それらが全て奪われたことの重さを、共に考えたいと思って作った一冊です。

(第10回広島本大賞・特別賞/第66回青少年読書感想文全国コンクール課題図書)