ヒロシマ関連のお知らせを二つ
●2011年春に出版した絵本『海をわたったヒロシマの人形』(文研出版)。
広島平和記念資料館の新着資料展で展示されていたものを偶然見て、その古い小さな手作り風の人形がたどった、海をこえた長い旅(日本とアメリカ)の実話を取材・描いたもの。
展示の都合で、その後その人形を見ることがなかなかできなかったのですが、つい先日、平和資料館から連絡をいただきました。
以前、指田さんが絵本にされたミーダーズさんのお人形、
昨年末から始まった企画展で展示中です。
会場は東館1階です。
http://hpmmuseum.jp/modules/
もし広島へお出かけになることがあれば、ぜひ平和資料館へお立ち寄りください。私も近日中、久しぶりに人形に会ってこようと思います。
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●もう一つは、
去年11月末に「広島本大賞2020」という選考があり、昨夏出版した『ヒロシマ 消えたかぞく』(ポプラ社)がノミネート11作品のうちの一つに選ばれました。
https://twitter.com/hirobooktaisho
ほんとうにうれしく、ありがたいこと。広島出身でない私が、悩みながらヒロシマのことを書いてきたこれまで。取材や原稿執筆はしんどいこともありますが、たくさんの人の力をお借りし、内容を突き詰め、大きな壁を乗り超えて作り上げることができてほんとうによかった...と、ちょっと涙が出る思いです。
一人でも多く、鈴木六郎さんの素晴らしい家族写真を見ていただき、家族や平和、そして戦争や原爆が奪ったもの、その恐ろしさ、ひどさ、かなしさを考える機会になってもらえればと思っています。(最終選考は3月とのこと)
これをさらに深める本を、ただ今取り掛かり中です。精一杯やるぞ!
この世界の 片隅に ...
先日、『この世界の さらにいくつもの 片隅に』を観に行ってきました。
NHKラジオ深夜便で『はるかのひまわり』絵本が朗読されます
1月17日(金)午前1時台
ラジオ深夜便 阪神淡路大震災25年特番
「知らない世代に、伝えたいこと」(NHK R1 / FM 同時)
*スタジオに落語家の桂吉弥さんが見え、一緒に進められます。
*この放送の中で『あの日をわすれない はるかのひまわり』絵本が朗読されます。
*その時間に聴くことができなかった方には、ネットから「聴き逃し」サービスで聴くことができるそうです。
ラジオ深夜便 https://www4.nhk.or.jp/shinyabin/
私がこの足で歩き、関わり、取材し、かなしみや喜びを神戸の方々とともに分かち合いながら作った、そして物書きの第一歩を踏み出した大切な一冊です。
お時間が許せば、ぜひお聴きください。
あの日を、あの日から続く今を、そして大事な人を思いながら...
岩手の銀河プラザで
実は1/12(日)〜15(水)の4日間、東銀座にある岩手県の物産館・いわて銀河プラザで釜石の特産品フェアをやっています。そのお手伝いで、1/12(日)と13(月)の両日、お店で(私が)売り子さんをしています。
深く関わっている岩手・釜石のお手伝いができるのは、うれしく楽しいこと。
釜石の地酒や魚介の珍味・缶詰(ほかではなかなか見ることができない!)、郷土のお漬物やお菓子、またまろやかな塩味の干物類などが盛りだくさん。
もしお近くを通ったら、ぜひ寄ってんせ!
絵本ができるまでの話を新聞のエッセイで
もう一月前になりますが、12月、中国新聞に『ヒロシマ 消えたかぞく』絵本ができるまでのことを、8回のエッセー『緑地帯』で書かせてもらいました。(12/7〜12/18)
タイトルは「消えた家族を追って」。こちらからも記事を見ることができます。(中国新聞 平和メディアセンターHP)
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=94909
絵本と併せてご覧いただければ幸いです。
手ぬぐい6変化
12月に、「落語」の演目がテーマの素敵な手ぬぐいをいただき、畑仕事に使うのももったいなくて、いろいろ考えた挙句、こんなことを。
家の中で、三脚にカメラを取り付け、セルフタイマーでこそこそやっていたら、家人に「なにやってんだ?」と。「やるときやしっかりやれ!」ということで、結果二人であーでもないこーでもないと、喧々諤々パチリパチリ。剣道2段の元少女剣士だった風格を...と、木刀も持ち出して構えも真剣。
だんだん楽しくなってきて、「じゃ、次、ビキニでもやっちゃおか!」というところで、「いい加減にしろ」の一言。乗りすぎ禁物。
ちなみに、落語の演目は「時そば」。Takahashiさん、いい感じの手ぬぐい、ありがとうございました。
*手ぬぐいの被り方を研究しているので、続編検討中。
旧広島陸軍被服支廠倉庫の保存を
今、広島で、被爆建物・旧広島陸軍被服支廠(4棟:うち3棟を広島県が管理)の保存が危ぶまれています。耐震強度の問題や、維持管理のための財源確保が難しいという理由から、広島県管理の3棟のうち2棟を解体するという方針が出ています。(詳しくは、リンクを参照)
https://www.change.org/p/広島県知事-現存する最大級の被爆建物-旧広島陸軍被服支廠倉庫を全棟保存してほしい
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たくさんの大事な知人・友人がいる広島へよく出かけるようになって、かれこれ15年。
その間に、被爆ピアノや原爆献水、また原爆で亡くなった家族の記録をまとめた絵本など、何冊もの本を出しました。取材の際、わたしが最も大切にしたいと思ってきたこと(存在)は、あの戦争や原爆を体験した方々の生のお話や、亡くなられた方々が遺した物、また、広島の街のあちこちにまだかろうじて残る原爆の爪痕でした。
阪神淡路大震災や東日本大震災などの災害の被災地を歩いていても思うのは、震災遺構が語る声なき声の大事さ。そこには、生々しい被害の実情だけでなく、その時の空気がまとい、時代が遺されています。それをスイッチに、私たちの記憶や気持ちがタイムマシンのように現実感をもってよみがえる、大きな力を持っています。それは、戦争の爪痕も同じです。
自戒を込めて、私たちはあまりにも忘れやすい。つらい体験は、忘れなければ次へ進めないこともありますが、過去を塞ぎ忘れてしまったら...未来にまた同じ過ちをおかし、さらに深い傷を負うことにもつながりかねない。そういう思いを持って、本を書いています。
平和都市としての広島の役割は、様々な知恵を集結してこれら・原爆遺構を活かし、大事な遺産としてさらに世界へ発信していくことではないかと思います。
この兵器支廠は、被爆ピアノの絵本の主人公の少女(ピアノの持ち主)が、原爆投下当日も働いていた場所でもありました。
100年を超える、歴史的にも貴重な建造物全棟を、私はぜひ遺してほしいと願います。
謹賀新年 2020年
謹 賀 新 年
共に たくさんの発見や温かさにふれる
良い一年になりますよう
「いのち」「平和」のことを深く考え、たくさんの子どもたちに伝えていきたいと思う年のはじめです。
昨年の夏に出版した『ヒロシマ 消えたかぞく』(写真絵本)が、これからの自分の行く先を照らすだいじな一冊となった気がしています。
それからもう一つ。心がじんわりあったかくなるような、思わず誰かにプレゼントしたくなるような絵本も作りたい。
ご近所にできた保育園の子どもたちと出会い、そんなことをしみじみ思うようになりました。
今年もあちこち取材旅に出ます。黄色いリュックにキャップをかぶった私を見かけたら、ぜひお声をかけてください。
2020年 元旦 指田 和
越前、草月陶房で10/6イベントが...絵本朗読
稲刈りもほぼ終わり、ほっ。
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先日、越前からご連絡をいただきました。
「映画と絵本と紙芝居」というテーマで、明日10/6に開かれる催しに(草月陶房開催)、私の絵本『ヒロシマ 消えたかぞく』の朗読もされるということでした。
https://www.sogetsu.or.jp/events/others/19716/
お便りで知ったのですが、この陶房は、いけばな草月流の第3代家元、勅使河原宏さんが開設したもの。
勅使河原さんは映画監督、また陶芸作家でもあって、この秋の催しに合わせて勅使河原さんが監督された作品を上映しているとのこと。
今回は「映画と絵本と紙芝居」という構成で、ヒロシマや原爆のことを取り上げるそうです。
私はまだ、勅使河原さんが助監督をされた「生きていてよかった」(1956年制作)をまだ拝見しておらず、駆けつけたいところでしたが、都合で伺うことができず残念です。
ハガキ中の一文、 ーわすれてはいけないことー が胸にしみます。
もしお近くの方、ご興味がある方は、ぜひお出かけください。
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(先方に送らせていただいたメッセージ)
絵本『ヒロシマ 消えたかぞく』がNHK WORLDで
みなさま、こんにちは。稲穂おばさんのSASHIDA です。
昨日(10/1)、NHK WORLD(海外発信)で、この夏に発刊した
『ヒロシマ 消えたかぞく』のニュース映像が紹介されました(2019.10.1)。
(上の、タイトル部分をクリックすると、10/1〜1カ月ほど観られるそうです)
お時間がありましたら、ぜひご覧いただければ幸いです。
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/news/videos/20190930212757655/
絵本に英訳をつけることは、取材段階から考えていました。
やはり、日本はもちろん、海を越えて多くの子どもたち、人たちに
見てほしいと思ったからです。
一つの家族の営みから、その背景(ヒロシマはもちろん、ナガサキも、
原爆で亡くなられた多くの方々・家族、そして戦争で命を落とされた
世界の多くの人々)に思いを馳せてほしいと。
私がこれらの写真を見て、そう気づいたように。
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執筆の合間、というより、畑や田んぼの仕事の合間に執筆する日々です。
もともと農家に生まれ育った私には、稲の収穫時のなんとも言えない香ばしい香り、
また田おこしの頃の土の香りは、自分の「ベース」(基軸)を作ってくれた
大事な香り(+風景)です。
今日はようやく実家の稲刈りも終了。
地道にコツコツ、農作業も執筆も、心をこめて良いものを作っていきたいです。
*絵本情報 :『ヒロシマ 消えた家族』2019年7月刊(ポプラ社)