釜石の冬の風物詩
今、釜石におります。
時折、雪がちらつく岩手沿岸部です。
数日前、浜の知り合いの漁師さんのところに顔を出したら、
ホタテの収獲作業真っ最中。
秋の台風被害で大打撃を受けたものの、からんだ養殖棚のロープをほぐしたり、貝を拾ったりして、なんとか少しでも収穫をと、がんばっています。
昨日、釜石の山側の甲子地区をウォーキングしていたら、
おおっ! 軒先に自家製新巻鮭! 仮設住宅でも、
1本2本、時折干しているのを見かけます。
地域色たっぷりの師走の景色。いいものです。
とっても寒いけど……。
でも、三陸の海の幸はこの季節がいちばん。
みなさん、きたんせー!
はいじ
最近はこんなかっこうの日々。
15年前にアメリカで買ったポンチョ。
6〜7年はかぶっている鳥打ちっぽい帽子。
釜石の農家の父さんから一言。
「おめさ(お前さん)、ハイジみてだな。」
……かなりうれしい。
まもなく絵本が
釜石に、「こすもす公園」という公園があります。
震災後、それまであった公園に仮設住宅が建てられ、
子どもたちの遊び場がなくなってしまったことを危惧した
ご夫婦と、その仲間たちがつくった手づくり公園です。
そしてその後、公園の前に建っている工場の暗い灰色の壁を、
たくさんの人の力で明るい絵に塗り替え、
高さ8m×幅43mの大壁画にしてしまったという、
すごい(すばらしい)事実。
昨年からこの公園をずっとお手伝いしていましたが
ようやくそのお話の絵本が完成しました。
『あしたがすき
〜釜石の「こすもす公園」ときぼうのへき画ものがたり〜』
書店に並ぶのは、2月6〜7日ごろから。
すてきな大人たちの奮闘、ぜひみてください!
あ、ポプラ社刊、でした。
Gパンが立つ
物干からGパンを取り込もうとすると、
ミシミシ、しんなり。
まるで「のしイカ」のようでありました。
寒さきびしい東北の冬。
初めての体験がいっぱいで、毎日、目がまん丸。
それにしても、雪山と空が美しい。
雪の釜石
釜石での生活も、5ヶ月が過ぎました。
そうなんです、実は今、釜石の山側で暮らしています。
夏は涼しくてラッキーと思っていましたが、
冬の肌を刺すような寒さには、絶句…。
「ホントの寒さはこれからだよ」
ギョッ。果たして耐えられるか心配ですが、
今日も「エイやっ!」とばかりに雪かきを。
体ポカポカ、頭もすっきり。
寒さ対策は「雪かき」か…がんばっぺし。
新聞記事に載りました
実は、6月に共同通信さんの取材を受け、
以前に書いた絵本『ヒロシマのいのちの水』
のことをお話した記事が、新聞に載りました。
(記者の方がまとめてくれました)
おはずかしいですが…。
宇根さんを、思い出しています。
下の写真は、わたしの大好きな写真。
自分でも、世紀のワンショット…
くらいに誇りに思っている。
8.6.の朝 ヒロシマ
朝7時すぎの、平和資料館前。
原爆が落とされてから70年という節目、
また各国の要人もたくさん来ることもあってか、
あふれんばかりの人。
宇根利枝さんの「原爆献水」を引き継いでいる
谷君が、今日未明に己斐の滝へ行き、
身を清めてから汲んできてくれた清水
(左から二番目のペットボトル)。
地道につづけてくれている活動に、感謝。
きっと、宇根さんも空の上から笑顔で
見守ってくれている…という実感。
つづけていくことのたいへんさはあるけれど、
それを影で支えていきたいと思っている。
再び ヒロシマから
昨日家を出て、大阪に寄り、
今日午後にはヒロシマに。
明日の朝、どこで8:15を迎えるか…
平和公園の記念式典、とも思うけれど、
あの日から70年の今年、
わたしは心静かに祈りたい気がする。
広島城跡、もと大本営の司令室があった地下壕。
そのとなりにあるのは、比治山女子高等学校の
慰霊碑。
70年前、ここで大本営の通信の任務に
ついていた少女たちがいた。
被爆した一人一人、それぞれの被爆体験。
ヒロシマを訪れる人、子どもたちに、
一度はたずねてもらいたい場所だ。
ヒロシマ 広島
7月21~23日まで、
広島取材に出かけていました。
梅雨明け宣言したはずなのに、大雨。
そんな中、チャリを飛ばして市内を走り回っていました。
今、ヒロシマの本を執筆中です。
去年秋から、広島、四国を行ったり来たりしています。
いろいろな方にお目にかかり、お話をうかがってきました。
取材を進めれば進めるほど、
「ヒロシマのこと、わたしこんなに知らなかったのか」
と自己嫌悪に陥る日々がつづきましたが、
今はなんとかその弱気から這い上がり、
まとめることに集中する日々です。
「原爆の絵」(実証画)に取り組む現役・高校生の女の子。
原爆投下時、大本営で通信の仕事に従事していた女性
(当時、高等女学校の生徒)。
平和資料館の学芸員の仕事、いろいろ、いろいろ。
お一人お一人の体験、思い、願い、
伺う度に身が引き締まる思いです。
果たして、わたしがそれをどこまで描ききれるか。
今できることを精一杯、真摯に取り組む……
今心に思っているのは、そのことだけ。
なんとか来年1月か2月には、仕上げたい。
もう一踏ん張り。