運転とツバメ
軽自動車をトロトロ運転して、東北へ出発。
農作業も、電車も車の運転もそうだけれど、
ただただ手を動かしたり、移動している時間が意外と大事。
グルグルグルグル、同じ事を考えているようでも、
書き悩んでいる原稿のあの部分に、
「ピカッ!」とフラッシュのようなひらめきがあったり、
「あのとき、あの人が言ってた事って、そういうことだったのか...」
と、20年も前のシーンが思い浮かんだり。
ちなみに、今日は、先週校了したばかりのヒロシマの本のことで、
「ウワッ、あっちの写真をつかっておけばよかった!」
と脈絡なく思い出して、ドキリ。時すでに遅し。
それはそれとして、
そういうニュートラルな時間が割と好きで、気がつくと、
畑仕事を夜8時近くまでやっていることも。
きっと私は、ご近所さんの不思議ちゃん...。
話は飛んで、東北自動車道を北へ移動中、
トイレ休憩で寄った長者原サービスエリア(6/6 p.m.8:00)で発見。
子ツバメさんたち、電光掲示板の上の巣でぐっすりお休み。
間もなく巣立ちのシーズン、
緑萌え、虫達が活発に活動をはじめ、空には鳥が舞い、
川には魚がピチピチ....お外は、行きもの天国!
日本全国、どこもいい所ですが、東北はこの季節、最高。
みんな、旅に出っぺし!
無事、終了
田植えも、放送も、無事終わりました。
今は、釜石へ行く準備であたふたです。
7月初旬には、ヒロシマを取材した読み物本が出ます。
『ヒロシマのいのち』。文研出版さんです。
長年ヒロシマに通う中で出会った方々を取材しています。
リュック背負って、北へ、西へ、南へと
走り回るのが、日常になりました。
旅は、いつも新しい発見があります。
「明日へつなごう」東北の今...
わが家にあるクリスマス
「クリスマスだー!」というと「ウチは仏教徒だから」と返す家人。
それはそうだけど。
まあいい、わが家にあるクリスマスを……と書棚をゴソゴソ。
なつかしすぎる一冊『よい子に育つこどものためのクリスマス百科』(世界文化社)たしか、小学校1年生くらいのときには読んでいたような。
つまり、もう40年以上前の本。茶色くなったページに歴史を感じる、だいじな宝物。安野光雅さんや村上勉さんの、美しい絵がいっぱい。
『Jingle Bugs』は、アメリカで買った仕掛け絵本。シンプルだけど、小さい子に見せるとなかなか手放さない人気本。最後のページのクリスマスツリーの★が点滅したのが、さすがに電池切れ。でも捨てられない。
『森のクリスマスツリー』は、『海をわたったヒロシマの人形』(ともに文研出版)の挿絵を描いていただいた牧野鈴子先生の絵本。静かな森の、森番のおじいさんと動物たちのおごそかなクリスマス。
『さむがりやのサンタ』(福音館書店)は、テーブルの上に飾ろう。
『THE POLEAR EXPRESS』は、やはりアメリカで買った本物(英語版)。朗読CDつきで、聴きながら絵本をめくるのは、ぜいたくな時間。
さて、せめて夕食くらいはチキンとワインで、すこしくらいクリスマス気分を……と思いはしたが、やっぱりわが家(家人)は超・和人間。釜石の一夜干しイカに焼き魚、そして日本酒。さむがりやのサンタさんは、わたしたちを見て、なにを思うか…?
ことばのカメラ 俳句
先週、釜石の桑畑書店さんに立ち寄った。
津波の大被害を受けたにもかかわらず、今、仮設店舗でがんばっている書店さんだ。
ご主人の桑畑さんに「これ、知ってる?」と教えてもらったのが、この本。
著者の照井翠さんは、当時釜石市内の学校の先生をしていたと聞いた。
3.11以降の日々を、たった十二文字で写し取る。すごい。
わたしもことばをつむぐことを生業としているけれど、この句集を読むと、自分の甘さに胸がヒリリとする。でも、ものすごく勉強になる。
映像、写真、ルポ、音声、記録にはいろいろあるけれど、句という方法も同じくらいだいじなものではないかと思った。
桑畑さん、教えてくれてありがとう。わたしも近づきたい。
釜石の根浜海岸。地域のみなさんが決めた、震災前と同じ高さの防潮堤
釜石の冬の風物詩
今、釜石におります。
時折、雪がちらつく岩手沿岸部です。
数日前、浜の知り合いの漁師さんのところに顔を出したら、
ホタテの収獲作業真っ最中。
秋の台風被害で大打撃を受けたものの、からんだ養殖棚のロープをほぐしたり、貝を拾ったりして、なんとか少しでも収穫をと、がんばっています。
昨日、釜石の山側の甲子地区をウォーキングしていたら、
おおっ! 軒先に自家製新巻鮭! 仮設住宅でも、
1本2本、時折干しているのを見かけます。
地域色たっぷりの師走の景色。いいものです。
とっても寒いけど……。
でも、三陸の海の幸はこの季節がいちばん。
みなさん、きたんせー!
はいじ
最近はこんなかっこうの日々。
15年前にアメリカで買ったポンチョ。
6〜7年はかぶっている鳥打ちっぽい帽子。
釜石の農家の父さんから一言。
「おめさ(お前さん)、ハイジみてだな。」
……かなりうれしい。
まもなく絵本が
釜石に、「こすもす公園」という公園があります。
震災後、それまであった公園に仮設住宅が建てられ、
子どもたちの遊び場がなくなってしまったことを危惧した
ご夫婦と、その仲間たちがつくった手づくり公園です。
そしてその後、公園の前に建っている工場の暗い灰色の壁を、
たくさんの人の力で明るい絵に塗り替え、
高さ8m×幅43mの大壁画にしてしまったという、
すごい(すばらしい)事実。
昨年からこの公園をずっとお手伝いしていましたが
ようやくそのお話の絵本が完成しました。
『あしたがすき
〜釜石の「こすもす公園」ときぼうのへき画ものがたり〜』
書店に並ぶのは、2月6〜7日ごろから。
すてきな大人たちの奮闘、ぜひみてください!
あ、ポプラ社刊、でした。
Gパンが立つ
物干からGパンを取り込もうとすると、
ミシミシ、しんなり。
まるで「のしイカ」のようでありました。
寒さきびしい東北の冬。
初めての体験がいっぱいで、毎日、目がまん丸。
それにしても、雪山と空が美しい。